《講談社 地図帳シリーズ》
【ヒトの脳は、なぜ巨大化し、複雑になったのか?】
脳の形態の変遷をみきわめれば、脳がもつ機能が自然にみえてくる
《本書のおもな内容》
【総論】
【下位脳】 脊髄/脳幹/小脳
【上位脳】 間脳/終脳
【脳室、髄膜、血管系】 脳室/脈絡叢/脳脊髄液/髄膜/血管系
【図譜でみる脳の内部】 脳幹の内部/間脳と終脳の内部
《なぜ神経解剖学の理解が大切か?》
神経学の診断はきわめて理論的である。ある意味で、
数字の計算や問題を解くのとよく似ているといえるであろう。
その神経学の診断の基礎となるのが、神経解剖学である。
脳と脊髄からなる中枢神経系は、種々のはたらきをもつ
中枢や脳に区分され、これらの明確な機能を果たす中枢間
には相互に連絡する線維路が形成される。特有な機能をもつ
中枢と、それが存在する場所、さらにここに出入りする神経線維
の経路(これを伝導路とよぶ)は、たとえていえば数学の公式や
定理に相当するといってもよいであろう。公式や定理なくして
正しい解答は導きだせないように、神経解剖学の理解なくして
正しい判断はくだせない。これはきわめて大切なことと理解して
いただけると思う。
(本文「総合案内」より)
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