コロナ禍で多くの企業が苦戦を強いられる中、アイリスオーヤマはいち早くこの危機に対応し、売上げを伸ばしている。同社はこれまでもバブル崩壊や東日本大震災など幾多の危機を乗り越え、いずれも成長の機会に変えてきた。大山健太郎会長は「会社の目的は永遠に存続すること。いかなる時代環境に於いても利益の出せる仕組みを確立すること」という理念を掲げ、それを形にしている。環境変化に飲み込まれることなく、ピンチをチャンスに変えられる組織をどのようにつくり上げたのか。「仕組み至上主義」の徹底を通じて、刻々と変化する消費者ニーズを迅速かつ的確にとらえて利益を上げ続ける大山氏に、その経営哲学を語ってもらった。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2021年2月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。