新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界中の企業が大きな打撃を受けている。なかでも、グローバルにビジネスを展開する企業への影響は計り知れない。人の集中や移動が大幅に制限されたことで、海外からの原材料の調達が滞ったり、現地工場での生産を停止せざるをえなかったりという事態に直面している。ただ、今回のパンデミックが史上類を見ない危機をもたらしたことは事実だが、従来のサプライチェーン戦略の構造的問題が顕在化したにすぎないともいえる。本書では、サプライチェーンの効率性と変化への適応力を高めるために何が必要かを明らかにし、日本企業がそれを実践するうえでの課題と解決策を示す。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2020年12月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。