心をなくした王の、
容赦なき独裁愛。路地裏の少女リビアが、マテオ王に拾われたのは17歳のとき。
今では王の秘書として、公務や外交のすべてを管理している。
冷徹で傲慢なマテオ王のどんな要求にも応え、尽くしてきたが、
ある日、決して従うことのできない命令が下される。
それは、マテオとの結婚――秘書から王妃への“昇進”だった。
求められるのは常に職務だけ。王が孤児を愛することなどない。
わかってはいても、リビアの秘め続けた愛は、もう限界だった。
初めて命令に背いた彼女に、マテオは冷たく言い放った。
「君ははじめから僕のものだった。断ることは許されない」