エイブラハム・リンカーンによる奴隷解放宣言から150年以上が経過した。1964年には公民権法が制定され、2008年にはバラク・オバマがアフリカ系初の米国大統領に就任するなど、米国社会における黒人の地位向上はゆっくりだが進展が見られる。その一方で、職場での機会の平等はいまだ担保されず、実力主義とは名ばかりの状況だ。白人だけでなく、他の有色人種と比較しても、黒人従業員は耐えがたい差別を経験している。企業は口先ばかりのダイバーシティ&インクルージョンを唱えるのではなく、真の平等を実現する変革を起こすべきである。本書では、そのための4つの実践的なステップを示す。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2020年10月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。