電話もメールも手紙も拒絶されたら、わたしは一人で産むしかない――彼の子を。
ミアはイタリア富豪でボスのロッコと公私ともに親密な間柄で、幸せの絶頂にあった。だが、待ち望んだプロポーズの直後、事態は急変する。機密を漏らした疑いで会社は解雇、さらにロッコは婚約も破棄し、ミアを追い払ったのだ。イギリスへ逃れた彼女は失意の底で妊娠に気づき、動揺した。せめてロッコに会って直接伝えられたら。そんな願いも空しく、近づくことも禁じられた彼女は、一人で赤ん坊を産み落とした。3年後、慎ましく暮らすミア親子の前に予想外の男性が現れる。ロッコ! 変わらぬ青い瞳に射貫かれ、心は千々に乱れて……。
■ドラマティックな作風で人気急上昇のマヤ・ブレイク。今作は、思わず応援したくなるような健気なヒロインのシークレットベビーがテーマです。情感あふれる物語のなかにさりげなく織り込まれた謎解きの要素が、とてもよいアクセントとして効いています。