発達障害のある子どもを、子どもの側、子どもの視点で理解し、持っている個性や力を最大限発揮できるようにするために、モンテッソーリ教育で、どのような支援ができるかを紹介します。
モンテッソーリ教育は、子どもが本来持っている主体的な学びを大切にしています。どんな子どもも、自立したい、さまざまなことができるようになりたいという願いを持っています。そうしたことに挑戦するほど、意欲が高められます。
子どもは、自分を成長、発達させるために、環境が整っていれば、楽しく学びます。そして、学びの楽しさを知れば、自分に厳しく、最大限の努力を惜しみません。
しかし、子どものまわりの物的環境、人的環境の粗悪さにより、自分を育てようとする方向性を失い、逸脱したほうへ行ってしまいがちな傾向があることも事実です。
それを本来の道へ戻すための鍵がモンテッソーリ教育にあります。
さらに、発達障害児は、楽しい学びを阻害するものをたくさん持っています。たとえば、はさみで切りたいものがあるのに、手先が不器用なために、それがうまくできず、ストレスを抱えていることなどがたくさんあるのです。はさみが使えるように環境などを工夫することによって、その子が切ることに満足できるようにしてあげられます。そうすることで、学びの楽しさを味わうことができるのです。
そのためには、モンテッソーリ教育と現代科学のコラボレーションが必要です。それを、本書においてご紹介したいと思います。
モンテッソーリ教育では、子どもが抱える困難さを解決し、さらに、その子の自己実現を支援することを大切にしています。
本書では、発達障害児のためのモンテッソーリ教育の、秘密のベールを少しずつはがしていきます。
【目次】
第1章 発達障害児はみんな違う
第2章 錯覚の世界から真実の世界へ
第3章 モンテッソーリ・マフィア現象と発達障害
第4章 認知・非認知能力を育てる
第5章 発達障害児のためのモンテッソーリ教育
第6章 家庭環境を整える
第7章 こだわりへの対処
第8章 発達障害児の遊びを促す簡単レシピ
第9章 興味・関心への支援
第10章 日常生活の練習
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