愛犬家が集うバーベキューパーティーが、すべての始まりだった。私と私の犬は、いつしか不条理な世界に巻き込まれていく。
「君はどんな世界を作りたいんだ」
「俺はどんな世界も作りたくない。どんな世界も作らないことが俺の目標だよ。ほおっておくと世界が作られてしまうからな」
「なにを言っているのかまったくわからない」
「いけばわかるよ。真の栄光、真のバーベキューについても」(本書より)
迷える民にもたらされた現代の超約聖書。
町田康の新たな代表作。
人間の根源を問う傑作大長編小説。
私たちを救ってください。