フェイスブックのずさんな個人情報管理、ユナイテッド航空の非情な顧客対応、ボーイングの問題隠蔽など……優良といわれる企業で近年、不祥事や不正が多発している。こうした事件は、ステークホルダーの信頼を失い、企業価値に多大な損失をもたらした。ただ一方で、信頼の重要性を再認識させる契機にもなっている。筆者らは長年の研究により、信頼される企業はステークホルダーすべてと強い絆を結んでおり、そのための行動や過程はユニークであることを明らかにした。その内容をフレームワークにまとめ、ステークホルダーが企業の信頼度を見極める4つの視点、信頼回復のための5つの方法を説明する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2019年12月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。