フィードバックとは、相手のパフォーマンスに対する意見と改善するための方策を伝えることだと認識されている。しかし、研究結果によれば、これはまったく相手のためにならず、むしろ学習を妨げる。なぜなら、人は他人のパフォーマンスをきちんと判断できないからだ。また神経科学の知見によれば、批判は学習を阻害する。そして卓越性は個々人によって異なるので、他人の成功事例は当てはまらない。では代わりに何をすべきか。みずからの卓越性を認識させ、定着させ、再現させ、磨きをかけさせることだ。本書では、フィードバックをめぐる誤った認識を指摘するとともに、あるべきフィードバックの方法を示す。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2019年10月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。