社員データから抽出した統計学的な知見を用いて、人材管理の意思決定を行う「ピープルアナリティクス」は、近年多くの企業が、取り組む優先度が高い領域だと考えている。実際、企業内にはメールの送受信、チャット、ファイルの転送といった膨大なデータが存在し、これらを掘り下げて分析することで、社員に関する理解を深め、組織全体のパフォーマンスを上げることが可能だ。しかし、企業の多くは個々の社員に関するデータしか使っておらず、それ以上に重要な社員間の相互作用に関するデータに目を向けていない。本稿では、組織の改善につながるピープルアナリティクスを理解するための6つのポイントと、応用のためのフレームワークを提示する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2019年6月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。