情熱と戸惑いの口づけは、もどかしい愛の萌芽……。
サブリナが働く巨大企業の新社長フリンは、彼女とは旧知の仲。彼が結婚してしまってからは疎遠になっていたが、昔は一緒に街を歩いたり、身の回りの世話を焼いたりしたものだった。それが恋心だと、サブリナは自分でも気づいていなかったけれど。今、トップに君臨する重圧で、かつては屈託がなかったフリンが非情な仕事人間に変わっていくのを、彼女は見ていられなかった。そんな折、重役の提案でフリンが休暇をとることになり、彼が仕事をしないよう、サブリナが見張り役を命じられる。迎えた休暇初日、青天の霹靂ともいうべき事態が起こる――ふだん黒縁眼鏡に隠れている彼女の美しさに気づいたフリンが、初めて見る熱っぽい表情で、唇に迫ってきて……。
■フリンが悪妻との離婚を経て、学生時代に親友と交わした“独身の誓い”を最近復活させたばかりだと知るサブリナ。たとえ彼と過ごす時間がめくるめくものになろうと、それは休暇が明ければ消えるうたかたの恋……。ニューヨーク編集部絶賛の新進作家が魅せます。