つらい現実を忘れるほど抱きしめて。せめて、この夜が明けるまで。
最愛の祖母を失い、シャーロットは悲しみに暮れていた。英国貴族カーライル男爵の名をかたる詐欺師に騙された祖母ベティは、心労がたたり、愛犬たちをシャーロットに託して急死したのだ。さらに愛犬のうちの1匹、フロッシーが逃げだしてしまい、愕然とする。だが捜し疲れた彼女の前に、見知らぬ美男がフロッシーを連れて現れた。ようやく安堵したのもつかのま、悪天候で立ち往生した彼、ブリンを家に泊めることになり、シャーロットはたちまち緊張した。ああ、こんなにすてきな人と、ひとつ屋根の下で夜を明かすなんて……。ところが、真夜中になり、雷鳴に叩き起こされた彼女と犬たちは、恐怖のあまり、別室で寝ていたブリンのベッドの中に飛び込んだ!まさか彼こそが本物の、第12代カーライル男爵とも知らずに。
■捨て犬を見つけては拾って愛した、心優しき祖母の死を悼むシャーロット。そこへ現れた魅惑の貴公子ブリンは、自分が男爵であることを明かさないまま彼女をどんどん魅了していきますが、その先に待っていたのは……? 思わず涙こぼれる、感動ラブストーリー。