◆見知らぬ伯爵の匂い立つ魅力に、乙女の胸はざわめいて……。◆「君たちに関することはすべて把握するのが僕の役目だ」ロンドンに出てきたばかりのテッサとその妹たちは、傲慢な伯爵ペイトン・ラムスデンを前に戸惑いを隠せなかった。生前の父が、私たちが全く知らない男性に後見役を頼んでいたなんて。比類なく美しい伯爵は姉妹の日常にたやすく溶け込み、寄る辺なきテッサの疲れた心を巧みに解きほぐしていく。舞踏会で彼とワルツを踊ったあとに物陰で唇を奪われ、生まれて初めての喜びに漂うテッサは夢想だにしなかった。彼の唇からこぼれる言葉はすべて偽りだということを――甘い愛の囁きも、彼が後見人であるという話も。■特殊な事情により極秘の任務を帯びて姉妹を守護するペイトンと、そんな彼への恋心を密かに募らせるテッサ。制約に縛られながらもどうしようもなく惹かれあう二人に、やがて命の危機が訪れて……。2018年RITA賞ファイナリストが描く激動の愛をご堪能ください!