ゼネラル・エレクトリック(GE)は、技術進歩が激しいテクノロジー企業としては稀に見る長寿企業である。そして単に生き残っているだけでなく、世界をリードする存在であり続けている。同社の経営の歴史を振り返ると、その時代の最先端とされる経営理論を実践しながら、絶え間ない変革を遂げてきたことが見て取れた。それはすなわち、長期的な視点に立って将来の変化を先取りし、自己否定を繰り返しながら組織と戦略を進化させてきたことを意味する。本書では、GEの変革の歴史と経営理論の進化の歴史を並行して、丹念にひも解く作業を通して、経営組織が生き残り続けるための要諦を考察する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2017年12月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。