あらすじ手段はともあれ、ひとたび巨大な力を握れば、その力は雪ダルマ式に膨張する。政界実力者と結んだ社長は、その触手を着実に伸ばしていく――悪が人間社会をこともなげに通り過ぎたあとでは、もはや悪は悪でなくなるのだ! 現実世相のなまのすがたとありようを、巨匠松本清張が快調な筆致でえぐる長編。