あらすじ元禄の末期は地震に襲われ、宝永と改元され、将軍綱吉が没します。メディア、バブル経済、セックスとカネ……。この時代の諸相と現代とには、おそろしいくらいの共通性が読み取れます。本書は元禄の諸記録に分け入り、まさに終わろうとする平成と時空を往還しながら、いまなお日本人の心性の根底にあるものをあぶり出します。読み出したらやめられない六篇です。