既存業界に風穴を開けた新事業の話を聞くと、きまってビッグデータ、IoT、AIなどの新しいテクノロジーを駆使している。そのため、業界に変革をもたらすのは新規テクノロジーだと錯覚しがちだが、実際にカギを握るのは、テクノロジーと顧客ニーズを結び付けて価値を提供するビジネスモデルだ。筆者たちは、新しいビジネスモデルを打ち出した40社を分析し、成功モデルでよく見られる「個別化」「循環型プロセス」「資産の共有」「従量制プライシング」「協調的なエコシステム」「機動的で適応力のある組織」の6つの特徴を抽出した。これを評価基準に用いれば、自社のモデルの診断や差別化の検討に役立つ。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2017年9月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。