あらすじ◆幼い息子を抱え、ローラは慎ましやかな生活を送っていた。ところがある日、平穏な心がかき乱されてしまう。ニュースで聞き覚えのある名前が流れてきたのだ。コンスタンチン・カランティノス――ギリシアでも屈指の大富豪、彼が結婚するという。自分の息子の存在も知らないまま。唐突に、彼と過ごした8年前の夏の輝きと別離が甦ってくる。遊ばれて捨てられたのに、高まった思慕をおさえられず、一目見たさのあまり、ローラは婚約パーティーへと入りこんだ。だが、コンスタンチンは彼女に冷たい一瞥をくれただけだった。