◆わたしは都合のいい妻、愛されない妻。そのうえ望まれぬ子を身ごもったら……。◆仕事に夢中な大富豪ジェイコブとの結婚に嫌気がさしたクララは、都合のいい妻でいるのがつらくて、身の回り品だけを手に家を出た。その後、新たな命を授かっていることに気づいたが、子供は欲しくないと明言していた彼に知らせるつもりはなかった。愛されないならいっそ別れたいと再三訴えるクララに対し、彼はつねに弁護士を通じて、離婚には応じないと伝えてきた。だが5年後、イベント業を営むクララのもとにジェイコブが現れ、余命わずかな父のために家族パーティを企画してほしいと頼んでくる。密かに産んだ娘の存在、いまだくすぶる彼への愛は、知られたくない!悩み苦しむ妻に、夫は言った。「引き受けてくれるなら、離婚に応じる」■夫を愛しているからこそ、いびつな関係に耐えきれず別れを選ぼうとするクララ。そんな切ない望みを、なぜかつっぱね続けるジェイコブの真意がわからずに悩みます。さらには、物心ついた娘が町のサンタに“パパが欲しい”とお願いしているのを聞いてしまい……。