経営には先行きの予測や効率が求められ、それを高められる者が評価されがちなため、皆、失敗を回避しようとする。しかし、イノベーションなど斬新で優れた成果を出すためには、失敗を恐れずチャレンジすることが欠かせない。このジレンマを克服するためには、失敗から得られるリターンを測定し、教訓を会社全体で共有し、そのプロセスの有効性を常時チェックすることだ。多くの企業と協同調査した結果、正しい方法を取り入れれば、プロジェクトのマイナス面を最小化できるだけでなく、プラス面を最大化して、失敗からのリターンを高められることがわかった。本書ではその方法を提示する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2016年10月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。