みんなが同じような思考をしてしまう企業は、いずれ立ちゆかなくなるものだ。それを避け、イノベーションや変化を促進するためには、同調しない文化をリーダーが意識的に組織内に醸成しなければならない。これは筆者の10年近い研究の結果、さほど難しいことではないことがわかった。まずは、従業員にアイデアを出す機会とインセンティブを与え、そのアイデアを検証する適切な人材を、実力主義に基づいて、確保することだ。そしてリーダーには、組織の団結とクリエイティブな意見対立とをうまく両立させていくことが必要だ。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2016年8月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。