◆壮麗な王宮で待ち受けていたのは、愛を返してくれない人との甘く切ない千一夜。◆愛する人の子を産む――それはデスティニーの見果てぬ夢だった。支配的な両親に従い、父の乗馬学校で身を粉にして働く日々。だが、そんな日常をひとりの男性が強烈に揺るがした。野性的な力強いオーラ、全ての女性の心を溶かすほど美しい顔立ち。中東の富裕国からやってきた彼にシークの愛馬の治療を依頼され、その支配的な態度に激しく反発しながらもデスティニーは了承した。2日後、王宮に通されて彼と再会したデスティニーは狼狽し、たどたどしい口調で尋ねた。「あなたはシークの側近でしょう?」「ぼくはこの国のシーク、ザフィール・アル・アスマリだ」■訳あって恋愛を避けてきたデスティニーと、政略結婚を控えたシーク。結ばれない運命の二人が互いの魅力に抗えず熱い夜を過ごしてしまい……。幻想的な宮殿で花開く切なくも美しいラブストーリーです。