テクノロジーが進化し、急速に変化する経営環境の中で、企業が成長するためには、これまで安定的に推移してきた既存事業と、予測不能な新規事業とを同時にうまく舵取りしなくてはならない。それを実現するには、実験や学習を通じて自律的に変化に対応するセルフチューニング(自動調整)が求められる。中国のeコマース(電子商取引)最大手のアリババは、急速に変化する事業環境の中で自社のビジョン、ビジネスモデル、その構成要素をうまく調整しながら成長を遂げてきた。本書ではアリババの事例を用いながら、セルフチューニング型企業について論じていく。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2015年11月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。