一人ひとりが異なる「部分」に注意を払い、それらの「部分」を正しく集約できれば、その集団はどれほど優れた個人よりも多くを知る結果になる──。このような、集団での判断は個人の判断に勝るという仮説は、長きにわたって受け入れられてきたが、この理屈通りに潜在能力を発揮できる集団は、実は極めて少ない。本書では「集団になると判断を誤る」という問題を、行動科学の研究成果をもとに考える。集団がどのようなメカニズムでミスを犯し、誤りを増幅させるのかを解明し、それを防ぐための6つの方法を提示する。*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2015年06月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。