これまで人材の見極めにはコンピテンシーが用いられてきたが、不透明で不確実な経営環境にあっては、「潜在能力」に着目して人材を発掘すべきである。変化する環境では、過去の経歴や手腕は将来の業績を約束するものではなく、環境に適応し、みずからを成長させる力が求められるからだ。本書では、潜在能力を規定し、そうした人材の発掘法を紹介する。さらにこうした人材を巧みに引き留め、能力が高められるような育成プログラムについて論じる。なお、今後は優れた人材の需給が逼迫するため、こうした人材の確保に成功する企業は成功への足掛かりを得ることになるだろうと指摘している。*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2015年05月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。