1990年代、世界はインターネットの登場に沸き立ち、新しいビジネスが生まれる「ニュー・エコノミー」の時代が始まると喧伝され、ビジネスモデルという言葉が一躍脚光を浴びた。しかしその後インターネット・バブルが崩壊したとともに、ビジネスモデルという言葉も終焉を迎えたかのようだった。そんなタイミングの2002年に発表された本稿は、ビジネスモデルが終焉したのではなく、この言葉の誤解と誤用に問題があったと指摘した。そしてビジネスモデルと戦略との違いを明確に定義したことで、本書は時代を超えて読み継がれている。ビジネスモデルが再び脚光を浴びる今日、12年前の論考から学ぶ意義は大きい。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2014年04月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。