ある製品をほしい、買いたいと思う時、消費者は何を参考にするのだろうか。ブランド名が購買を左右することもあるが、それだけではない。むしろブランド名以上に、P2Pの情報源に対する依存が高まっている。しかし、すべてのマーケターがこの事実に気づきながらも、目をつぶり続けているのが現状だ。購買の意思決定とは、過去の嗜好や信条、経験の「P」、マーケターからの情報の「M」、他人や情報サービスからのインプットの「O」、これら3つの組み合わせによって決まる。そして近年、Oが与える影響力が急速に高まりつつある。本稿では、自社のOへの依存度を判断する意義と、そのうえで取るべき4つの戦略が語られる。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2014年08月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。