あらすじ1990年代後半に起こったアジアの下請け工場の労働問題。ナイキがこれを契機に社会・環境問題に真摯に向き合ってきたことはよく知られているが、取締役会のこの問題に対する取り組み、そして取締役会に設けられた社会的責任委員会が、問題解決に大きな役割を果たしてきたことはあまり知られていない。本稿では、取締役会と社会的責任委員会の働きに注目し、CSRや持続可能性の実現のうえで、取締役会が果たすべき責務について考える。 *『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2015年01月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。