IT、データ収集、分析技術の進歩により、
いまや高度にカスタマイズされた提案が可能になっている。
最適なタイミング、手頃な価格、適切なチャネルを通じて、
消費者が望むような製品・サービスを勧めるのだ。
これは「次善の提案」(NBO)と呼ばれ、
投資対効果と競争力の両面で影響を与える。
現在では、顧客のデモグラフィックだけでなく、
価値観、ライフスタイル、購買行動、
位置情報など多様なデータを活用でき、
顧客接点となるチャネルの選択肢も広がっている。
しかし、対象者の絞り込みやカスタマイズが
不十分なままNBOを行う企業も多い。
NBO戦略を実現するには、
「目標の設定」「データ収集」「分析と実行」「学習と発展」の
4つのステップが不可欠だ。
自社の顧客や提供する製品・サービス、
顧客の購入状況などを踏まえ、
統計や予測技術、人間の判断を組み合わせ、
試行と検証を重ねていけば、
より高度で効果的な顧客提案が可能となる。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2012年7月号)』に
掲載された論文を電子書籍化したものです。