◆太陽のようにまぶしい笑顔、艶やかな黒髪。
留学先のイタリアで、出会った瞬間ジョアンはフランコに恋をした。
でもフランコにとってその頃のジョアンはただの年下の女の子。
妹のようにしか見てくれない。それでも幸せだった。
あの運命の夜、いとこのローズマリーが
ジョアンを訪ねてくるまでは……。
フランコとローズマリーは一目で惹かれあい、結婚したのだ。
――あれから8年。久しぶりに再会したフランコは、
ローズマリーを病気で失い、別人のように暗く沈んでいる。
ジョアンはよく似たいとこの身代わりでもいいと思った。
それでフランコを癒やせるならば。■愛する彼が目の前でいとこと恋に落ち、結婚するのを目の当たりにしたヒロインの胸の痛み。亡き妻そっくりの女性の存在そのものに戸惑うヒーロー。もどかしい恋を、故人の手紙があと押しする感動作です。