本書は,2007 年に刊行され,初学者向け経済学入門テキストとして定評のある、石井安憲・永田良・若田部昌澄編著『経済学入門(第2 版)』の改訂版です.第3 版はかなり全面的な変更を加えています.
第1に、執筆陣が大きく変わり,第1部のミクロ経済学と第2部のマクロ経済学をそれぞれ1 人の執筆者が担当することで,読みやすい記述になりました.第2に、通期30回の講義で使えるように、初歩の初歩から中級の入り口までカバーした内容に変わっています。第3 に,コラムを全面的に刷新し,とくに日本の話題を多く取り入れました.現在みなさんが学ぶ経済学の大部分は西欧社会で生まれたものです.そこから,経済学は日本には当てはまらない,という人もいます.けれども,コラムで見るように,この教科書で学ぶ経済学は日本の事例をよく説明することができます.