モバイル・コンピューティングの進化と
クラウド・コンピューティングの登場により、
収集できるデータ量は飛躍的に増大した。
こうした膨大な情報が蓄積されることで企業や経営、
そして社会にはどんなインパクトがもたらされるのだろうか。
ITと経営に関する研究の第一人者である國領二郎教授は、
データや情報がつながり続けるようになったことで、
社会の可視性が高まり、
相手の情報が見えない「匿名」の経済から双方の情報がわかる
「顕名」の経済へ転換しつつあると言う。
こうした経済社会でカギとなるのは「信頼」である。
信頼できない相手にはだれも自分の情報を預けたくないからだ
。企業が信頼の基盤を築くことは、
これからの重要な競争優位となると指摘する。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2013年2月号)』に
掲載された記事を電子書籍化したものです。