ある日モーガンは取り引き先の社長ルカ・ダ・シルヴァに呼び出され、
自分がとんでもない濡れ衣を着せられていることを知った。
ルカの姉の夫ジョセフと不倫をしているだろう、と責められたのだ。
世界的に有名な実業家であるルカは、姉の幸せを邪魔する者は
金の力にものを言わせて一掃してやるとばかりに、
モーガンに小切手を放ると、姉の夫とは金輪際会うなと厳命した。
冗談じゃないわ! 何から何まで勝手に決めつけて、なんて傲慢なの!
憤慨したモーガンだったが、ジョセフとの親子関係は絶対に秘密――
反論できない彼女に、瞳に危険な光をたたえたルカがにじり寄った。
「他人の夫に手を出すほど恋人が欲しいなら、僕がなってやろう」