あらすじ金子弥一郎は慶応3年に異例の若さで定町回(じょうまちまわ)り同心となったものの、幕府は瓦解して町奉行も消滅。新政府に仕官した同僚の誘いにも気が進まず、元岡っ引の始めた料理茶屋に居候を決め込んだが、ひょんな縁で佐幕派の「中外新聞」で種取り記者として探索にあたることに。元「八丁堀」同心の矜持を描く傑作長編。(講談社文庫)