カリブ海に浮かぶ島で開かれた会社のセミナーに参加したリーラは出会ってからたった三日でダンテ・ロッシの腕に抱かれた。善悪や道徳は問題ではなかった。目が合った瞬間、恋に落ちていた。社長であるダンテと新入社員の彼女が愛を交わせば、どんな結果を招くことになるかわかってはいても。リーラが予期したとおり、二人の関係は社内の噂になった。昇進やお金目当てと陰口をたたかれ、ダンテの評判にも傷がつくことをリーラは恐れたが、彼は意に介さず、二人の情熱の炎も燃え尽きることはなかった。リーラがかつてつき合っていた男性が再び現れるまでは。