あらすじ節ひとつない檜材で20年ごとに建て替えられてきた伊勢神宮。その清浄で質素で力強い姿は、日本人の魂の原風景である。伊勢神宮こそが、「日本古来」の建築の原型であるとの主張がなされてきた。明治以降、国家神道となったことにより、その言説はますます強くなった。現代でさえ、古代住居の復元時に伊勢神宮にその形を求めることもある。江戸から現代に書かれた資料を徹底的に読みとき、神宮の本当の姿を解明する。(講談社学術文庫)