【内容紹介・目次・著者略歴】
古代から中世における日本人の思想を、憲法十七条、万葉人の精神、そして末法思想の展開した鎌倉期の「愚管抄」に丹念に探っていく。
【目次】
序
凡例
憲法十七条の研究
第一節 憲法十七条の本文と研究文献
第二節 憲法十七条の問題
第三節 憲法十七条本文の解釈
第四節 憲法十七条の日本思想史上の意義
万葉精神のモラリズム
序説
第一節 万葉人の外面的世界
第二節 万葉人の内面的世界
I 道徳的方面
II 信仰的思想的方面
第三節 万葉精神とその本質
末法思想の展開と愚管抄の史観
第一節 末法思想の本原及び我国に於ける由来と普及
第二節 神仏霊験の信仰及び念佛往生
第三節 末法史観の形成
第四節 愚管抄の解説
第五節 愚管抄の史観
後記
村岡 典嗣
1884~1946年。歴史学者。広島高等師範学校教授、東北帝国大学法文学部教授を歴任。
早稲田大学哲学科卒業。独逸新教神学校卒業。専門は、幅広いが、特に日本思想史。
主著として『日本思想史研究』がある。
著書に、『本居宣長(1 2)』(前田勉校訂)『東洋哲学史 日本第1部』『日本神道の特質』『日本文化史概説』『素行・宣長』『続 日本思想史研究』『日本思想史研究 全5巻』など、
編書に、『新編 日本思想史研究 村岡典嗣論文選』『吉利支丹文学抄』『本居宣長全集 1~3 25、26』など、
訳書に、ヴィルヘルム・ヴィンデルバント『ヴインデルバント近世哲学史(第壱)』(共訳)ルイ・オウギュスト・サバティエ『宗教哲学概論』(共訳)ヴィルヘルム・ヴィンデルバント『近世哲学史(上巻)』(共訳)などがある。