【内容紹介・目次・著者略歴】
仏教との折衝など歴史状況を踏まえた綿密な文献考証を通して経典の成立事情を解明した、道教研究の必読文献。
【目次より】
凡例
自序
第一章 道蔵成立史序説
一 緒言 道敦及び道蔵の特殊性 二 仏典の集成と整理事業 三 三洞・三蔵・三乗 四 四輔の成立 五 結語にかえて 附 陸修静について
第二章 霊宝経の基礎的研究 敦煙紗本霊宝経目を中心として
一 通門論の著者宋文明の伝記について 二 陸修静の霊宝経目 三 霊宝経成立の事情について 四 通門論所見霊宝経目の内容に関する説明 五 道蔵本霊宝経の検討 六 各論 七 総括
第三章 三皇文より洞神経へ
一 抱朴子に見える三皇文 二 玄門大義と道教義楯枢 三 玄門大義等に見える三皇文と洞神経 四 洞神経を形成する諸経典とその成立 五 大有三皇文と小有三皇文 六 結語
第四章 無上秘要とその周辺
一 緒言 二 秘要の成立に至る事情 三 无上秘要の編纂とその意味 四 御製新儀について 五 上清経と霊宝経 その社会との関わり方を中心として 六 二つの通道観について
第五章 太真科とその周辺
一 緒言 二 太霄琅書の太真九科 三 三天正法経と四極明科と三元篇 四 登真隠訣とそこに見える天師口訣と千二百官儀 五 太真科成立の時期とその意味について 附 太員科輯本稿
第六章 敦煙紗本S四二二六「太平部巻第二」について
一 緒言 二 「太平部巻第二」について 三 道蔵本太平経は梁・陳の間の再編本か 四 結語
第七章 三洞奉道科誡儀範の成立
一 業報因縁経について 二 金明七真について 三 金明七真に関わる諸経 四 鎮宅索録と三尊譜録 五 「今太清五年」について 六 三経と科誡儀範との関係 七 小林氏説について 八 科誡儀範成立の時期
第八章 敦煌残巻三則
一 老子化胡経 二 宋文明通門論巻下 三 成玄英道徳経序訣義疏
附篇 福建の道教について
一 緒言 二 史上に見える霊済宮 三 道蔵に見える霊済宮 四 仙簡と経録 五 むすびに代えて
附 経済資料
あとがき
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大淵 忍爾
1912年生まれ。東京大学文学部東洋史学科卒業、岡山大学名誉授、文学愽士。
著書に、『初朞の道教 道教史の研究1』『道教とその経典 道教史の研究2』『敦煌道経 目録篇』『敦煌道経 図録篇』『六朝唐宋の古文献所引 道教典籍目録・索引』(編著)などがある。