比較地域史研究の視点から領邦国家史の全体像を鮮かに記述する。13世紀ヒルデスハイム司教領国の研究は本書の白眉である。叙任権闘争期以降の中世国家の確立過程を生き生きと描きだすとともに、国家史、社会史の基本概念を本格的に問い直し、地域史の方法と現状を論じた、刺激あふれる論集。
【目次より】
目次
I 国家史を記述すること Verfassungsgeschichteについて
II 十二・十三世紀のドイツ国家 諸侯制的国制への発展
III 十二・十三世紀中東ドイツのブルクグラーフ制
IV ヒルデスハイム司教コソラート(二世)の領国形成政策(一二二一─一二四六年)
V 十三世紀中葉のヒルデスハイム司教領国
VI ヒルデスハイム司教座聖堂参事会の人的構成
VII 領邦国家とレーン制
VIII 低地オーストリアのバンタイディングについて 中世末期における村落集会の構成と運営
IX 中世末期オーストリアにおける領主制の諸問題
X 地域史研究と歴史協会 十九世紀前半のドイツにおけるその社会史的考察
XI ドイツにおける地域史の諸相
あとがき
地図
1 十三・十三世紀中東ドイツのブルクグラーフ制
2 十三世紀前半のヒルデスハイム司教領国
3 中世の都市ヒルデスハイム
4 十三世紀のヒルデスハイム司教領国
『西洋中世国制史の研究1 教会から国家ヘ 古相のヨーロッパ』目次
I 教会から国家へ
II 「教会」としてのフランク帝国
III カロリンガー時代の十分の一税
IV 西ヨーロッパ初期中世の修道院蔵書
V 国王・大公・教会
VI 「ドイツ国」のはじまり
VII 十─十二世紀ドイツにおける太公領の展開
VIII 「叙任権闘争」とレガリア
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