あらすじ 勘定役として働いていたヤナギは、職を失い故郷への旅路へ着こうとしていた。彼の口から悪事が露見することを恐れる勢力は、その動向を窺っており、騒ぎに巻き込まれたゼンは、城で行われる御前武芸会で、剣術の腕を披露することになる。 城主は年若く、姉とも奥方とも言われる女性が政を仕切っているという。その女性が、ゼンに強い興味を示し、九日後、山寺で待つよう指示する文を寄越した。ゼンを待つのは、いかなる運命か。