未知の英雄が新しい時代を築く。必読の傑作!――作家 田中芳樹(大)
終わらぬ戦。天命のゆくえは……
戦に敗れ漢の新王・劉淵の臣下となったベイラ改め世龍。劉淵は世龍を重用し、氏族の娘ナランを妻として授ける。一方、天への光輝を放つ世龍を中原の聖王にするという天命を背負った霊獣・一角だが、激しさを極めてゆく戦争に、虐殺や流血を嫌う体は衰弱していく。いったんは結ばれた二人の心の絆はどこに?【講談社文庫50周年記念書き下ろし作品】
〈天命とは? 人界に降りた霊獣が霊格を上げるためにすべき責務。霊獣は自分自身で天命を見出さなくてはならない〉