秋山小兵衛・三十一歳、宿命のライバルとなる一人の剣士と出会う――剣士としての野望…結婚……若かりし小兵衛の剣が冴える!!
時の老中・本多伯耆守の下屋敷にて、江戸の剣客が三十余名集まり剣術試合が行われた。決勝まで勝ち抜いたのは小野派一刀流・波切八郎と無外流・秋山小兵衛。堂々たる体躯の八郎に対し、小さくて細身の小兵衛だったが長い対峙の後、勝負が一瞬でついた。秋山小兵衛の勝利であった。勝利したのは小兵衛だが二人は実力伯仲、互いを認めた二人は二年後、真剣での再戦を誓い合うも、二人の道は大きく、大きく外れていき……若かりし小兵衛の生き様がここに!!