あらすじ地元の人たちが「風の館」と呼ぶ屋敷で、洵は幽霊の洵吾をはじめ、二本足で立ってしゃべる猫、意地悪なカラス、動く鎧武者など、奇妙なものたちに出会い、不思議な体験をする。 この館には二つの世界が重なっていて、彼らはもう一つの世界の住人なのだ。そして二つの世界を行き来できるのは、風と洵だけなのだという。 年末のある日、洵は町で顔のない男に出会う。さらに、行方不明だった千夏の父・千昭が10年ぶりに風間家に帰ってきて、「風の館」に不穏な空気が流れはじめる。