売り上げ不振の自責の念から勤めていた出版社の役員を辞めた森川崇徳、63歳。縁あって文芸講座の講師をつとめることになり、悠々自適のはずの退職後の人生かと思いきや、そうは問屋がおろさなかった。ある女性生徒に振り回され、家庭内では母親の介護に加え、思いのままに生きていく娘たちに翻弄される。崇徳の未来は何色になるのか。『女系の総督』につづく好評「女系シリーズ」第二作。
【目次】
第一章 文芸講座の盲点
第二章 怒る男
第三章 圭介の悩み
第四章 小百合の恋
第五章 美千恵の決断
第六章 延命治療
第七章 崇徳の不安
第八章 祭りだ! 祭りだ!