あらすじまず信じるっことが愛の始まり。不可解な夫と妻の関係ーー啓一郎の妹・久美子を慕う若い陶工・田島章史は、美濃の山中で製作に苦しんでいるが、無口な妻が突然出奔した時、けなげな娘・幸子が流木のように寄ってくる……。啓一郎と章史の、対照的な家庭と不確かな愛の生活を、美しく変化する四季の中に浮き上らせて、しみじみと愛と人生を描く、傑作長編小説。<上下巻>