元社畜の「僕」は空きっ腹を抱え、携帯端末に搭載されたAI「クオヴァディス」を頼りに、廃墟と化した池袋界隈をさまよっている。
――始まりは、割のいい治験バイトだった。まさか投薬されて眠っている間に25年の月日が経っているとは。そして、その間に何が起こったのは分からないけれど、東京から人類がごっそり消えているなんて……。街はモンスター化した野良犬や、銃撃してくる狂ったドローンで溢れ、ろくに散歩もできない即死地帯。クオヴァディスは僕が生き延びるために、カロリーを代償に強くなれるアプリ『生存戦略(サバイバル・ストラテジ)』を起動した。しかしこのアプリ、スキル生成にもLvアップにも大量のカロリー=食べ物を必要とし、余剰カロリーが底をつくと死に至るというあんまりなシステムで――!?
おしゃべりなAIとふたりぼっちで巡る、誰もいない文明崩壊後の東京。クリーチャーと戦い、なぜかコンビニに就職したり、地下街(ダンジョン)を探索したり……合間に食レポしてみたり。
求めるのはカロリー。とにかく、カロリーが不足しています!
◆電子書籍には特典として書き下ろしSSを収録。