【書籍説明】
秀吉は明智光秀を謀反人に仕立て上げ、織田信長から天下を奪い盗った。秀吉は関白になり、朝廷から「豊臣」という新姓を賜り「豊臣秀吉」と名乗った。
最大の難関だった徳川家康も秀吉に臣従し、秀吉は天下一統を成し遂げた。
秀吉は故信長の姪茶々を側室とし、待望の男子秀頼(拾丸)を儲けた。しかし、秀頼の誕生で、豊臣政権に亀裂が生じた。秀吉は秀頼の将来の障りとなる一族の男子を次々に排除した。
秀吉は朝鮮から明国(中国)へ侵攻し、国内では大土木工事を続けた。諸国の大名も民衆も疲弊して、豊臣政権を恨んだ。
老耄した秀吉は人々の怨嗟の声にも気づかず、秀頼の将来のみを心配した。
光秀の娘結衣は石川吾介や明智弥惣治とともに秀吉を脅し、寿命を縮めた。
光秀は「天海」という天台宗の高僧として活躍しながら、家康の天下取りに協力する。光秀と家康は豊臣政権内の分裂を煽り立て、ついに「天下分け目の関ヶ原の戦」を起こす。
【目次】
新姓下賜
家康上洛
天下人の約束
東国の覇王
唐入り
傾奇踊り
殺生関白
秀忠の嫁
老いの影
妖術士
怨霊
夢のまた夢
崩れる均衡
三成蟄居
… 以上まえがきより抜粋