あらすじ吹き荒れる一向一揆。交錯し、渦巻く愛憎! ーー混沌の時代、民衆は、ひとりの男の言葉にすがり、縁をむすんだ。しかし、一向一揆の嵐は容赦なく、蓮如とその家族、弟子たちを、思いもかけぬ相剋へとみちびく。隆盛へと向かう、教団の栄光の陰に潜む孤独。ひたすらに弥陀の本願を信じた果てに、蓮如の眼に映じたものは……。精緻な考証と大胆な描写で、傑僧の生が甦る。