あらすじ老中として力をふるう意次と、御三家、御三卿との対立が激化する。折しも天災が重なり、意次の政策は次々と挫折した。失政の責めで幕閣を追われた意次は、しかし、政敵の非情な仕打ちにも、端然と身を処すのであった。――収賄の悪評を浴びて失脚したが、江戸時代経済の転換に邁進し革新的な政策を打ち出した文人老中の、豊かな人間性や静かな引き際を描いて、史上の、収賄の人物像を雪冤する、歴史大作。(全3巻)